収集と考察 No.026 読了 約3分

AI推進の司令塔化と、広告・デザイン・防御の三方から迫るAI実装圧力

Photo: Calvin Seng / Pexels

総務省がAI推進の専門組織を新設する一方、消費者保護ルールの見直しも進む。海外では広告・デザイン・サイバーセキュリティの各分野でAIが実装レベルに達しつつあり、時間差はあっても中小企業の現場に届く動きが重なっている。

この記事のポイント
  • 総務省がAI推進を担う新組織を設置したと発表
  • DX時代の消費者保護ルール見直しへの意見募集結果が審議中
  • 広告出稿・画像制作ツールの民主化と、AIの攻撃能力向上が同時進行

総務省の新組織設置は、AI政策の「窓口」が変わる兆し

総務省は9月1日の会見で、「AX・新技術戦略室」を新設すると発表した。出典元の名称によれば、同省内のAI推進施策の取りまとめと関係省庁との連携を担うとされている。政府が7月に閣議決定した「第2期人工知能基本計画」に基づく体制整備の一環という位置づけだ。

現時点で公開されている情報は会見での発表にとどまり、具体的な支援策や中小企業向け施策の中身までは示されていない。ただし、AI関連の相談窓口や補助金・ガイドラインが今後この組織を軸に整理されていく可能性はある。中小企業にとっては、AI導入に関する国の情報がどこに集約されるのかを把握しておくこと自体に意味が出てくるかもしれない。現時点ではそう見えるという段階であり、続報を待つ必要がある。

消費者保護ルールの見直しは、オンライン取引を持つ事業者に影響しうる

情報通信審議会の消費者保護政策委員会(第10回)では、「消費者保護ルールの更なる適正化とDX時代への対応の在り方」に係る一次答申案について、意見募集の結果が議題として取り上げられた。出典元の名称で公開されているのは議事次第と配付資料の一覧であり、答申案そのものの詳細な中身までは本稿では踏み込まない。

電気通信事業を対象にした議論ではあるが、DX時代の消費者保護という枠組みは、オンラインでの契約・表示・サブスクリプション運用を行う事業者全般に波及しうるテーマだ。自社がBtoCのオンライン取引を持つ場合、答申が確定した段階で契約表示や解約導線のルールが変わる可能性がある点は、頭の片隅に置いておいてよさそうだ。

広告とデザインのハードルが下がる動き、届くのは数カ月単位か

OpenAIは「ChatGPT Ads」の年換算売上高が10億ドルに達したと発表した。出典元の名称によれば、広告管理ツール「Ads Manager」の展開が進んだことで、同社の広告事業において中小企業が「相当な割合」を占めるようになっているという。広告出稿の入り口が対話型AIのプラットフォームにも広がりつつあることは、マーケティング手段の選択肢としてじわじわ効いてくるテーマだろう。

同じ日にGoogleは、Workspaceに組み込まれる画像生成・編集ツール「Google Pics」を発表した。出典元の名称によれば、プロンプトによる画像生成に加え、対象物の切り抜きや画像内テキストの編集・翻訳、共同編集などの機能を備え、DocsやSlidesに順次統合されるという。デザインを外注していた業務の一部が社内で完結する可能性があり、コストと納期の両面で影響が出うる。ただし、いずれも米国発の機能展開であり、日本語環境や国内向けサービスへの反映には一定の時間差がある点は留意したい。

攻撃力を持つAIモデルの登場は、防御側の準備期間でもある

OpenAIは、開発中の新モデル「Astra」について、自社の「重大なサイバーセキュリティ閾値」を満たす初のモデルだとする詳細を公開した。出典元の名称によれば、既知の脆弱性を突く評価で満点を記録し、社内で改変したテストでは未知の脆弱性を人の指示なしに発見・悪用したとされる。公開は限定的な形になる見込みだという。

第三者による検証がまだない発表であり、実際の能力や運用の安全性については現時点で断定できない。ただ、攻撃側の技術水準が上がるという方向性自体は、これまでのAI動向とも整合的だ。中小企業にとって、こうした高度なモデルが自社を直接狙うことは当面考えにくいとしても、悪用のハードルが下がった攻撃ツールが徐々に市場に流れてくる可能性はある。防御側の対策を急いで整える段階ではないにしても、パスワード管理やアクセス権限の見直しといった基本的な備えを確認しておく時期に来ているとは言えそうだ。

稟議番号 R-0029
決裁の記録を読み込んでいます…

この記事はAIが起案し、人間が内容を確認・承認したうえで公開しています。上の決裁欄は台帳 ledger/rinji.json をそのまま表示しています。事実関係の誤りが判明した場合は、修正内容を明記したうえで訂正します。